twocarsの趣味録

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東京国立近代美術館「窓展」に行きました

1/26に国立近代美術館で開かれている「窓展」に行ってきました。

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窓をめぐるアートと建築の旅に、さあ出かけよう。 (略) わたしたちのくらしにとって窓はほんとうに身近なもの。それは光や風を室内に取り入れながら、寒さや暑さからわたしたちを守ってくれます。また、室内にいるわたしたちに外の世界の新鮮な眺めをもたらしてくれます。 (略) 美術家たちが愛し、描いた窓辺の情景や、日常生活に活かせる窓の知識などが、ジャンルを横断して会場に並びます。(略) 展示室を後にしたとき、いつもの窓がちょっと違って見える―― そんな機会になればと願っています。 (公式サイトより引用)

2/2までの開催です。

こちらの展覧会は、「窓」をテーマとして14章に分けて作品が並んでいて、最初の全体概観以外は基本的に時代順に並んでいました。

第2章「窓から眺める建築とアート」では年表が展示されていました。
この年表では、単に窓、建築関連の出来事だけでなく、日本史世界史の出来事も併記されているので感覚としてつかみやすかったです。そういえば日本の昔の建築って窓ないよな、と思ったり。

第3章「窓の20世紀美術I」からは絵画が続きます。アンリ・マティスの『窓辺の女』では、窓の前後で同じような色彩を持たせていることなど、その都度解説があるのも親切でした。印象に残ったのはエルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナーの『日の当たる庭』。キャンバスの縁と窓枠がぴったり重ねられて書かれ、まるで外をのぞき込む視点をそのまま感じられるようでした。たばこの煙が奥(窓の外)に流れていくように見えたのもあり立体感を感じて不思議な感覚でした。岸田劉生の『麗子肖像』は2次元と3次元を行ったり来たりする感覚がわかっておもしろかったです。

エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナーの『日の当たる庭』

第4章「窓の20世紀美術II」は抽象画が多め。マース・ロスコの『無題』やジョセフ・アルバースの『正方形賛歌』などが展示されていましたが、あんまりよくわからなかったです... キャンバスの裏を描いたロイ・リキテンシュタインの『フレームIV』が印象的でした。

第5章「窓からのぞく人I」では、正確な描写から意図的にずらすために用いられる窓という存在が紹介されました。 林田嶺一のショーウィンドーの作品は見た目がキャッチーながらショーウィンドーの中は戦時中特有のやや過激なもので驚きました。

第7章「世界の窓 西京人」からは映像作品が並びます。単調な映像で、展開があるのかもわからなく、(一部の映像は全部見ましたが)よくわかりませんでした。複数の別撮りのフィルムを繰り返し再生しながら重ねたズビグニエフ・リブチンスキの『タンゴ』(リンク)は面白かったです。映像作品、解釈難しい...

第13章「窓は希望」にある室内ラスト展示、ゲルハルト・リヒターの『8枚のガラス』は透過率の低いガラスが角度を変えて8枚立っているだけですが、周囲の様子を様々に反射して見える効果は不思議で面白かったです。

最終、第14章「窓の家 藤本壮介 《窓に住む家/窓のない家》」は屋外展示。外と三層の窓によって区切られた内側の空間は光の入り方が独特になるようですが、曇っていたのでわかりませんでした。

美術館というと基本的な知識(宗教画のアトリビュートとか印象派とか)がないと楽しみきれない印象がありますが、窓展はそのようなことはなく、誰でも理解しやすく楽しみ、考えながら見られる内容でした。リーフレット(写真右)がちょうどいいぐらいに丁寧で、見るときにとても参考になりました。

半券(左)とリーフレット(右)

全体をゆったり見て、気づけば3時間も見ていました。常設展も同じチケットで入れるので、入りましたが、すでに疲れ気味だったのでウィンドーショッピングばり(窓!)にぼんやりと見て終わりました。

今週いっぱいで終わってしまいますが、おすすめです!